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解決事例

CASE1 土地の境界が不明瞭で契約書も紛失している「借地の管理」について

依頼主:地主様 場所:東京都大田区

下図内6ヶ所の土地を所有されている地主様からのご依頼。

借地に関してあまり詳しくなく、測量もしていない。
自分が持つ土地の情報を把握したうえで契約関係を整理したい……


上図の土地は、公図※1上一筆になっており測量図も一切ありませんでした。
また、私道※2(建築基準法42条2項道路)がありセットバック面積※3も不明で、契約書も紛失した状態でした。
中には期限切れの契約書もありました。

解決策とその後

【解決策】
まずは、不明な敷地境界や敷地面積を明確にするため、土地全体を測量いたしました。
並行して契約内容をチェックし、土地全体を有効活用できる方法をご提案いたしました。

具体的には次のとおりです。

  • 土地家屋調査士による測量(敷地全体の測量・借地境界の確定・狭隘協議・分筆登記)
  • 契約書の整理(期限切れ契約書の更新、紛失している契約書の確認)
  • 相当の地代を算定し、地代改定に関する覚書を締結
  • 最有効利用の検討・提案(底地の売却)
  • 税理士と協議し、相続対策を実施

【その後】
1.借地人様に底地購入または、地主様の借地権買取りをご提案いたします。
→2人の借地人様が底地を購入、1人の借地人様が地主様への借地権売却に応じてくださいました。

2.底地売却代金の一部を頭金として、相続対策兼収入増の目的でファミリー向け賃貸マンションを建築されました。
※下図右側①

3.私道を拡幅したため、長期間未利用だった空地を、今後の相続も考慮し月極駐車場に変更されました。
※下図右側⑥

結果

  • 底地売却代金と契約更新料収入を借地権買取費用とマンション建築費用の一部として充当できました。
  • 今までは地代と駐車場収入しかありませんでしたが、今後は賃貸マンション収入と駐車場収入が加わることで大幅な収入増加になりました。
  • 上図⑤借地:契約の更新、境界の確定・地代改定を完了させました。
  • 上図⑥駐車場:今後の相続を考慮して月極駐車場に切り替えました。
  • 地主さんとしては、これまで煩雑で良く解らなかった借地の管理が楽になった。また、月々の収入増加に加えて、相続対策もできた。

地主様からいただいた喜びの声

  • 底地売却代金(および更新料収入)を借地権買取費用とマンション建築費用の一部として充当出来た。
  • 今までは地代しかなかったが、地代に加え、マンション収入や駐車場収入も発生し、大幅な収入増加となった。
  • その他の借地に関しても、契約更新・境界の確定・地代改定が無事に完了した。
  • わかりやすく丁寧に説明していただいたことで、これまでよく分からなかった借地について知ることができました。
    知識だけでなく管理に必要な情報を揃えてくれましたし、契約の更新や様々な取り決めまで終わらせることができて、今後の管理がとても楽になりました。
  • それだけでなく、月々の収入が増えたんです!
    相続対策までしていただいて、これからは安心して過ごせます。

 

CASE2  借地・底地の等価交換

依頼主:地主様 場所:東京都目黒区

私が死んでしまった後で相続が発生することを考えると、借地を買い取るのと底地を売却するのでは相続人にとってどちらが良いのか知りたい……。

ちなみに、4年程前に借地人さんから「建替えをしたいので承諾して欲しい」との話があり、その時は承諾する事を了承し、後日詳細を打ち合わせる事としましたが、結局、建替えは実施されなかったとの事でした。

解決までの経緯

依頼を受けた後、借地人様と面談をさせて頂きました。
3年程前に、借地人さんは建物が老朽化してきた事から、娘夫婦との二世帯住宅建築を計画して、事前に地主さんにお話しをしたとの事。しかし、娘婿さんの転勤や、家族内で『このまま借地で良いのか?』との話合いもあり、結局、結論が出ずに今に至っておりました。
また、当時、借地権を売却して近隣で建売住宅を買う計画もありましたが、この土地から離れたくないとの思いが強く、断念しておりました。

解決策とその後

  • 等価交換割合は、協議の上で借地権50%・底地50%での交換となった。(相続税路線価割合は借地権60%・底地40%)
  • 交換前は82坪の借地でしたが、交換後は、地主さん・借地人さんは、各自所有権で約41坪となった。


弊社と借地人様との面談終了後、地主様と具体的な対策の検討に入りました。
弊社からいくつかプランを用意し、地主様にご提案いたしました。
その中でもおすすめだったのが、『借地・底地の等価交換』です。
地主様としても底地状態での売却は価格が非常に安くなってしまうとご存じでしたので、この提案には非常に興味を示していらっしゃいました。
借地人様とそのご家族にもこちらを提案したところ、後日良いご返答を頂きました。
地主様と借地人様とで協議を行った結果、等価交換割合は、借地権50%・底地50%となりました。
等価交換を行うことで82坪の借地は地主様と借地人様の各自所有権に変更され、それぞれの所有土地面積は約41坪になりました。
※相続税路線価割合は借地権60%・底地40%となるケースがほとんどです。

結果

悩んでいた借地契約の解消ができてとても嬉しいです。
これで頭を悩ませなくて済むし、心配事も減りました。
いただいたアドバイスのとおりにアパートを建てたら収益性も高くなったんです!
やっと念願だった建物の建替えができました。
実は、82坪という広さを持て余していたんです。
いくら二世帯住宅を建てるといっても広すぎることが気がかりだったんですが、今回の等価交換で土地面積が41坪になったでしょう。
おかげで二世帯住宅にちょうどいいんですよ。