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「地代等増減請求権」が認められない土地賃貸借契約

 


【資材置場などの土地賃貸借契約には、借地借家法の「地代等増減請求権」が認められない件】 


 今回は、資材置場や駐車場、ゴルフ場などの「建物所有」を目的としない土地賃貸借契約に関して
のコラムです。

 まず、旧法借地権や定期借地権などによる「借地契約」や、アパート・マンションなどの「借家契約」
では、たとえ契約期間内であったとしても、周辺賃料相場が変動した場合や税負担が変動した場合、
または経済状況が変動し現在の賃料が不相当となった場合には、貸主・借主は、その相手方に対し
「賃料の増減請求」をすることができる。
と、規定されております。
 
また、この場合において、相手方がその協議に応じない場合や、協議が整わなかった場合でもその
相手方は、自分が相当と考えている賃料を相手方に支払う事で足るもとの規定されております。
 (但し、裁判により賃料が確定した場合、その自分が相当と考えている賃料と既に支払った金額とに
不足がある場合、年率10%の利息を附して支払わなければなりませんが・・。)

 と、この様に、建物所有を目的とした借地契約は「借地借家法」により、土地利用を安定的に利用
できる為の権利保護が図られております。






 さて、ここで題名に記した「地代等増減請求権」が認められない土地賃貸借契約に関して
お話しさせて頂きます。
 まず、「借地借家法」が認められない借地権とは、資材置場や駐車場、ゴルフ場などが該当します
ので、最近の判決をご紹介させて頂きます。





 【昭和63年に締結したゴルフ場の賃料に関する、賃料減額請求訴訟】 


昭和63年に、ゴルフ場の利用を目的とした土地賃借契約が締結され、年間賃料737万円+
固定資産税の一部を借主が負担するという内容で互いに合意し、契約締結されました。
その後、平成19年3月に借主が「当初合意賃料が経済事情の変動により不相当となったので、
賃料減額と支払済み賃料の一部返還」を求め裁判所に提訴しました。


この裁判では、1審・2審は、原告である借主の主張の一部を認めた判決が出されました。
しかしながら、貸主が最高裁判所に上告。 
その後、最高裁判所第3小法廷は、原審判決を棄却する判決を下しました。


最高裁の判決にはとして、「借地借家法は、建物保護を目的として土地を安定的に利用する
為の法律であり、ゴルフ場の契約には借地借家法は類推適用されず、民法の規定による」としました。

【平成25年1月22日最高裁第3小法廷判決・平成23年第2229号事件】



よって、今後同様の訴訟においても、本判例が影響を及ぼす事と思われます。




 

更新日時2013年6月11日 20:59